シュタットシュパーカッセの日本デスク

京都出身の小林勇人さんは、デュッセルドルフに住み始めて1年以上が経ちました。日系企業の中間管理職として働く多忙な毎日。それでも、文化的・社会的なイベントに参加できる機会は進んで利用してきました。ドイツ語学校“ゲーテ・インスティトゥート”の集中コースを1年間受講したおかげで、日常生活はドイツ語でコミュニケーションが取ることができます。

今回、姉夫婦がデュッセルドルフに遊びに来たので、勇人さんは様々な観光名所に案内しました。現地でドイツ語でのやりとりをしている勇人さんの語学力に、姉夫婦は感心しました。

しかしこの勇人さんの語学力も、デュッセルドルフで銀行を利用する際には必要がないということが、二人を非常に驚かせました。姉の夫は地元長崎で銀行の支店長を務めており、勇人さんの利用するStadtsparkasse Düsseldorf(デュッセルドルフ貯蓄銀行、以下シュタットシュパーカッセ)の日本人担当部門“日本デスク”に興味を持ちました。日本デスクについてもっとよく知る為に、ホームページから予約を取りました。予約方法は簡単で、対応も柔軟です。

日本デスクは、ベルリナーアレーからシュタットシュパーカッセの建物に入った地上階にあり、簡単に見つけることができました。今回お話しを伺ったのは、他のメンバー3人と共に日本デスクを率いるエアハルト順子さんです。

「シュタットシュパーカッセは1994年に口座数700から始まり、今日、その口座数は3000以上に増えました。デュッセルドルフの日本人個人顧客のほとんどは、日本デスクを通じて口座を開設しています。これも、デュッセルドルフに根差した公営の金融機関に対する信頼の表れであると感じています。日本人にとってデュッセルドルフが快適であると感じられるように、私達は総合的なサポートを提供したいと思っています。」と、エアハルトさんは話し始めました。

「ジャパンデスクは日本人顧客に対し、口座の開設から貯蓄まで多岐にわたる総合的なサービスを提供しています。これらサービス概要は、口座開設時に受け取るウェルカムパッケージにまとめられています。開設から解約までの手続きに関する案内の他に、木製のウェルカムボックスの中にはエコバッグといった実用的なノベルティも入っています。また、ドイツには通帳が無いことや、クレジットカードの利用が少ないといったこと等、銀行業務や支払い習慣に関する日本とドイツの本質的な違いも説明しています。駐在員は日本の会計年度に合わせて赴任してくることが多いため、4月は新規顧客のサポートも忙しくなるシーズンです。

もうひとつ、日本人顧客にとって特に重要なのがシュタットシュパーカッセアプリです。日本人のオンラインサービスの利用率は、ドイツの平均を大きく上回ります。シュタットシュパーカッセには日本語のWebサイトが用意されていますが、これは日本人向けに用語の表現や、独自のWebサイトの設計・実装を行ったチームの特別な功績といえるでしょう。日本語のWebサイトは、ドイツ全体を見てもこのデュッセルドルフにしかないサービスです。日本語版の作成にあたり、オリジナルのドイツ語版のプラットフォームに合わせて調整が必要でした。これは簡単な作業ではありません。しかし、その努力の甲斐あって日本語のWebサイトが完成したのです。ドイツ語版と合わせたデザインとレイアウトで、銀行業務について段階的に日本語で説明されています。

このWebサイトには、各種イベントを紹介するページも用意されています。日本デスクのサポートは、銀行業務だけにとどまりません。シュタットシュパーカッセは、顧客とその家族向けのイベントも開催しています。毎年人気があるのが、数多くの賞が用意される競馬イベント“Sparkassen-Renntag”。それから、サッカーチームFortuna Düsseldorfのサイン会です。もちろん、日本人選手も全員参加しています。

日本人向けの最も有名なイベントといえば、毎年恒例のシュタットシュパーカッセ主催のクリスマス会です。会場の都合から150名の定員になっていますが、例年定員を上回る多数の応募があります。

一方で、オンラインサービスの充実は、個別のサポートがぞんざいになることを意味する訳ではありません。日本デスクは、電話や対面での細かな対応を引き続き重要視しています。電話や対面では、より多くの情報を分かりやすく伝えることができます。デュッセルドルフに来たばかりの日本人や短期滞在する日本人にとって、保険、個人賠償責任、年金または投資有価証券といったテーマに関しては、多くの疑問が出てくる事でしょう。しかし、例えば、日本に帰国する際ドイツ滞在中の年金の額がどのようになるのかという問題に関しては、個々のケースをオンラインで伝えることはほぼ不可能です。そのような疑問を解決するとき、シュタットシュパーカッセの日本デスクの能力が発揮されます。ただし、これらのサービスは個人顧客向けで、法人顧客向けには行っていません。また、Sparkasseはドイツ全土にありますが、このサービスはデュッセルドルフの顧客のみに適応されます。デュッセルドルフのシュパーカッセで口座を開設することができるのは、該当の近郊エリアの方のみです。日本デスクのサービスとサポート内容を知ったドイツ各地の方々から多くのお問い合わせがありますが、残念ながらお答えすることはできないのです。」

勇人さんの姉夫婦は、このインタビューに感銘を受けました。

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